北見中心商店街、その普段通っている店には隠された「びっくり」や「なるほど」があります。買い物のついでにチョットお話を伺ってみました。「眼から鱗」の発見散歩をお楽しみください!
                 
【第1回】小林履物店(サンロード銀座)
今や全道ただ1軒、本雪駄を手作りする店
小林履物店の本雪駄銀座通りに店を構える小林履物店は今年で創業74年、ここに店を構えてからも60年を迎える老舗です。
そと目には地味な履物屋さんなのですが、中に入ると74年も店が続いてきた理由がわかります。

ここには和装文化の粋が所狭しと並んでいます。
その代表格が「雪駄」。正装のときに履くのが「草履」だとすれば、雪駄は普段履き、着流しのいなせな兄さんが履くあれです。

雪駄の中でも、本雪駄は裏が皮でできています。今やこの本雪駄を手作りするのは北海道ではここ小林履物店の三代目小林憲二さんただ一人になりました。全道のお寺さん、お社さんが得意先。注文はもとより修理の依頼がひっきりなしに舞い込みます。なるほど74年の歴史が刻まれるわけです。






三代目店主・小林憲二さん小林さんが仕立てるのは雪駄だけではありません。草履や下駄も手作りの注文に応えています。

草履や下駄は茶道や華道、そして舞踊を嗜むお客さんからのご注文がほとんどといいます。小林さんの後ろに並ぶのは下駄や草履の台。鎌倉彫や津軽塗りなどまさに全国の工芸品が並んでいます。そして花緒がまたすばらしい。印伝や大島など1000種類以上もあります。
「和装の美」の蔵といえる店内はNHKの「美の壷」の取材も受けました。

値段はピンからキリまで。台に何を使い、表や花緒に何を使うかで値段が変わります。アザラシの子どもの毛皮を使った草履は13万円だそうです。(でもご心配なく、本当の普段履きの下駄や草履は1000円台からもあります。)

お寺さんやお社さん、その道のお師匠さんが頼りにする店がなくなっては大変。健康に留意されいつまでも商店街の宝ものであり続けていただきたいと実感しました。



八つ折という履物これは「八つ折」という履物。厨房などで板前さんが履きます。足にあわせて動きやすく、滑りやすい板場でもしっかり足元を支えてくれるまさにプロの履物です。

【第2回】山久金物店(一番街・四丁目)
プロの信頼を得る多彩な包丁のある店
ズラッと並ぶ山久オリジナルの刃物山田義久さんが2代目を担う山久金物店は今年で創業61年を迎えます。その正面奥には山久オリジナルの多彩な刃物が並びます。家庭用の三徳包丁や出刃包丁はもとより、プロ御用達の様々な刃物が並びます。

山久オリジナルの包丁は四つのグレードに分かれます。一般家庭向けの「山久作」に始まり、「山久別作」、「山久特製」、そして「別誂え」です。「山久作」の出刃で4000円位から別誂えなら30000円位からになります。

福井の越前刃物を中心に大阪堺、新潟三条に制作を依頼します。グレードの違いは使われる鋼の違い、刃を支えるつばや柄の違いによって決まります。


鋼の違いはもちろんのこと、プロの板前さんは柄の木質にもこだわります。仕事の後、包丁の柄は毎日たわしで洗われ、磨り減った柄は半年で交換されることもあります。





まぐろ解体用の包丁これはマグロ解体用の包丁。この長さであれば50〜100kgまでのものに使われます。






左から出刃、そばきり用、皮はぎ用、骨すき用左から出刃、そばきり用、皮はぎ用、骨すき用の包丁と刃物。皮はぎ用、骨すき用は狩猟の猟師が獲物の解体の使うものです。


















包丁の磨ぎもやってくれます。山久金物店では、包丁の磨ぎもやってくれます。
鋼の包丁の良さは研ぎやすさ。しかし、自分で包丁を磨げる人はどんどん少なくなっています。良い包丁も磨ぎを怠っては宝の持ち腐れ。
山久さんでは一日に30本も磨ぐことがあるといいます。












 

【第3回】喫茶サンレモ(一番街・三丁目)
3000冊の漫画のある店
これはすごい!探していたあの漫画がここにあるとは!テレビドラマで一時代を築いた「ふぞろいの林檎たち」!その漫画化がされたとは聞いていましたが、本物に出会いました。

いまの漫画喫茶では雑誌の連載ものがほとんどですが、ここにはいわゆる「単品もの」がたくさんあります。

あの有名漫画家がこんな作品を画いていた!そんな発見に出会います。これは何時間いても足りません。













喫茶サンレモの店主・宮川紘さん(75歳)がこの喫茶店を始めたのは昭和49年。最初から漫画を収集したわけではなかったのですが、43年の長い歴史の中で集まった漫画は3000冊以上。(貸し出して戻ってこないものもあるので、集めた数はそれ以上)

集まり始めると、自分でも熱が入り、市内の古書店周りの日々がつづいたといいます。お客さんから持ち込まれたものも相当あるようです。














今でも根強いファンが足繁く通います。週6日通いつめ、全冊読破までには7〜8年かかったといいます。日々新作が出ますから、これからも通いの日々がつづくようです。

営業は月曜〜土曜の朝8時から夜7時まで。
10:30までのモーニングコーヒー 200円
モーニングセットは500円

11:30〜14:00までの日替わり定食は600円

 
 
【第4回】お休み処大丸(二番街・二丁目)
50年前の焼き型から見えてくるもの
北見の老舗「菓子処大丸」さんが市民のために開放していただいている「お休み処」は和菓子にまつわる技と文化を私たちに伝えてくれる場所です。

いくつかの展示物がある中でも一番奥に置かれているのがこれ。昭和30年代から40年代に使われていた銘菓「ほっちゃれ」の焼き型です。

菓子処大丸さんは創業から80有余年を数えます。「ほっちゃれ」は50年前から焼かれています。東京で修行を積んだ二代目工場長の木村紀氏が考案したものです。東京で人気の人形焼きを手本に北海道らしいものをと「ほっちゃれ」が出来上がりました。以来今日まで市民に愛され、また北見を象徴するお土産として全国にファンを作っています。そこには50年間伝えつづけた「不易流行」の技と心構えがありました。人形焼きを範にするお菓子は全国にたくさんあります。しかし、大丸の「ほっちゃれ」のように長く愛され続けてきたものは多くはありません。生地と餡を型に入れて焼くという単純な成り立ちだからこそ、一つの味を極めていくことには難しさがあります。






この超重量級の真鍮製の焼き型で始められ、決めてきた味を今日まで保ち続けるためには、レシピを超えた「職人の心構えがなければできない」と大丸の会長は語ります。

当時はこの重たい型をガスで焼いていました。それでも一日に700から800個を焼いたといいます。今では日に3000個、年末年始には5000個が焼かれます。当然型の素材も変わり、焼き方も変わりました。型や焼き方が変わっても「変えてならないのは職人の心構え」と会長は言います。「お菓子を焼くという作業ではなく、ほっちゃれを作るという仕事ができなければほっちゃれの味は守れない」とも


和菓子職人の「仕事」とは何なのでしょうか。様々な経験や技術・知識や感性が一人の「人」として体現されたとき、その答えが見えてくるのかもしれません。

そんなことを考えさせるもう一つのものが、お休み処にありました。それは「工芸菓子」であり、「盆景菓子」でした。





お休み処にはもう福寿草が咲いていました。もちろんこれはお菓子でできています。砂糖と米粉を使った工芸菓子です。
お休み処の入り口正面には大きく見事な牡丹と松の工芸菓子も飾られています。これはお店の職人さんが総出で仕事後にせっせと作ったものなのだそうです。


















こちらは「盆景菓子」の一作。盆景菓子は一つのお盆の上に四季の歳時記や花鳥風月を表現します。古典の中から題材を取ることもしばしばです。まさに和の文化と菓子作りの技術が結びついて、奥深い表現が可能になる世界です。

菓子処大丸の職人さんは皆さんこの工芸菓子や盆景菓子の創作にいそしみます。

こうした作品を見ていくと「もしかすると、職人さんは和菓子の創作を通して、そこに投影される自分の修練をしているのかもしれない」と思えてきました。
 
 
【第5回】和香思・ミニオン・メガネのオバタ・アルファ(二番街・二丁目)
ショーウインドウに金属造形・立体造形作品が

立体造形、金属造形作家として、活躍されている小川研さんの作品が二番街の4店舗のショーウィンドウに展示されています。
小川さんは1986年に北見に移住され、以来様々な美術展やグループ展で作品を発表しています。それだけでなく、市内や訓子府など近隣市町村には小川さんの野外彫刻があちこちに設置されており、それとは知らず小川さんの作品を目にしている方は多いはずです。

今回は二番街の4店舗に小川さんの作品が飾られました。この機会に、ぜひ各店をお訪ねいただきご鑑賞いただきたいと思います。



















こちらは「和香思」さんに展示されています。花菖蒲を題材にした作品です。









こちらは「ミニオン」さんに展示されています。ちょっとふくよかで、笑みのこぼれる作品ですね。



こちらは「メガネのオバタ」さんに展示されています。どこか緻密な感じがします。



こちらは「アルファ」さんに展示されています。シンプルだけで力強い意思を感じます。



【第6回】旧表呉服店2階旧風来房(一番街)・福村書店2階ギャラリー(銀座通り)
FAR EAST2016コンテンポラリーアート展


時代の意味を問い、時代に対峙する表現の可能性を追及するコンテンポラリーアート。そのオホーツクにおける最前線を提示続けてきた
Far East 展、
2年ぶりに開催は中心商店街の2店舗とポン湯、風来山人、河西ぼたん園で開催されています。
これほどまとまったコンテンポラリーアートを見れることはなかなかありません。是非ご来場を!

田丸 忠 そしていまここにある風景
          KTM7/64・プレスした寄生凹多面体

(旧風来房にて)















五十嵐 恵津子  flying stains

(旧風来房にて)


















牧野 歩未   Far East mythology

(福村書店2階ギャラリー)










































片岸 法恵  共に・・・

(福村書店2階ギャラリー)